最近Twitterを始めました。
若手の同業者が多いことに驚きつつ、もっと驚いたのが税理士受験生も多いことです。
私のツイートやブログ記事に反応していただいてとても嬉しいです。
その一方で心配にもなります。
「受験生がSNSに時間を使っていて大丈夫なのだろうか?」と。
おそらく隙間時間を使っての情報収集目的利用だとは思いますが。
かく言う私は某ネット掲示板で多少の情報収集をしていたので、人のことは言えませんが。
もしタイムスリップして受験生時代の自分に何か言うならば、「ネットする暇があったら理論を1行でも多く覚えろ!ランクとか関係なくできるだけ全部覚えろ!精度を高めて速く書けるようにしろ!」と叱咤激励します。
今思い返してムダだったと思うことは、ネットでの情報収集です。
私がネットで得た受験情報でそこそこ有益だったのは、「ボールペンの色を青にすると見やすい」ことくらいです。
それでも別に黒でも合否に影響はないレベルの話でしかありません。
掲示板やSNSには、良い講師情報だの、科目ごとにおすすめの予備校はどこだの、勉強時間は何時間だの等の情報が飛び交っていますが、本当にそういう情報は必要でしょうか?
「誰々先生の授業はどうの」だの発信すること自体に何故疑問を持たないのでしょうか?
高校生ではないのですから、テキストを読んで大体理解できない、講師に講義してもらわないと本試験まで行けない時点で、その資格試験に対する自分の基礎能力が足りていないのでは?と私は思います。
私の勧める勉強法はあくまでも「半独学」であり、予備校を否定するものではありません。
むしろ効率良く勉強するために予備校をうまく利用することをおすすめしています。
しかし、まず予備校ありき、講師ありきで、誰かに導いてもらおうという姿勢は私からは他力本願に思えます。
実は私は大学受験で第一志望に落ち、ひっかかったところに入りました。
現役で旧帝大に合格しストレートで卒業しており、来歴だけ見ると華麗なる学歴に見えますが、自分にとっては大きな挫折の痕跡です。
そういうコンプレックスを30才くらいまで引きずって悶々と生きてきました。
高校生の頃、私は他校の同学年の人たちの何倍も主体的に勉強していたと思います。
半独学の技術も高校で身につけました。
今振り返って、なぜ志望校に落ちたかは、他力本願の部分があったからだと思います。
「誰々先生の何々の教科は分かりやすいから助かる」だの「テストの順位が何番だった」だの「この本どの程度まで覚えた?」だの言っていたことは、全て本番で無意味でした。
本番では先生や友達に質問したり、励まし合いながら問題を解くことはできないのです。
本試験は皆ひとりで挑むということを忘れないでください。
受験仲間は、競争試験では敵だということを忘れないでください。
大相撲の貴乃花親方は、弟子たちが他の部屋の力士たちと過度に馴れ合うことを良しとしていませんでした。
他の部屋の力士=土俵上で本番で組む可能性のある相手だからです。
それくらい厳しくないとガチンコで綱をはることができなかった、ということです。
税理士試験も似たようなものと私は思っています。
力士も税理士も「士」がつきます。
現代のサムライなわけです。
孫子の兵法の「敵を知り己を知れば百戦すれども危うからず」という有名な一節、この精神を持って情報収集に臨んでください。
全ては「他の人たちが高確率で正解しそうな部分」を知るためと念頭に置いてください。
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